新琴似にて開院して20年余、私の開院当初からのモットーは

『ムリ・ムダ・ムラのない診療』です。
つまり「不必要な検査、処方の少ない誠実な医療」です。

検査をした方が安心だという方も少なくはありませんが、実は耳鼻咽喉科の日常的疾患は問診と視診で見当がつくものがほとんどであると私は考えています。

 

また、薬に関しても全く処方の必要ない場合もあります。
勿論、経過観察をする時間的余裕が無い場合には、詳細な検査が必要ですし、疾患に適切な処方をする事はとても大切です。

しかし、出来る限り時間的にも経済的にも負担をかけず健康な生活を取り戻していただくというのが私の理想であり、これからも当院の目指すところと思っております。

院長 佐野 宏行

さの ひろゆき

小樽市出身

昭和60年北海道大学医学部卒業
北大附属病院、北辰病院、

旭川市立病院にて研修の後
浦河日赤病院・留萌市立病院

美唄労災病院・札幌厚生病院勤務を経て

平成5年佐野耳鼻咽喉科開院

現在札幌市医師会北区副支部長
札幌市耳鼻咽喉科医会安全医療部長を務める

 保育園児などの、風邪ばかりひいている小児の中耳炎は、相当に長引く傾向にあり、保護者にとっても不安と懸念が続くことになります。反復する中耳炎を治療する上で大切なのは、「鼓膜の状態」の観察に尽きる!と私は考えています。

 

 いつ鼓膜が腫れたのか?今後さらに腫れる可能性はあるのか?これまでの経緯はどうだったのか?発熱の原因は中耳炎以外にもあるのか?等々、レントゲンや検査をするまでもなく、『無害無料の問診と視診』だけで、病態を把握できるケースが多いのです。

 当院では、開院当初より保護者の方にも「毎回必ず」、モニター画面で鼓膜の状態をご覧いただいています。(鼓膜の状態を診る為に耳あかを取らなければいけませんし、左右の鼓膜所見の違いを理解していただくために説明が長引いたりして、時には子供を泣かせてしまいますが、カメラで見るだけでは全く痛くないのですよ。ただの怖がり、御心配なく!)

 さて、熱もなく元気なのに何故か鼓膜が真っ赤に腫れていたり、逆に発熱して慌てて受診されても鼓膜に問題はなかったりと様々なケースがありますが、モニターで確認すると一目瞭然、まさに「百聞は一見にしかず」です。私にとってこの様なイレギュラーは日常茶飯事ですが、皆さんはいかがでしょう?何度かこの様な経験をしてようやく中耳炎の治りにくさと理不尽さに気がついていただけるのでしょう。

 

 また、複数回モニター観察をされると腫れの程度がよくわかっていただけるようになります。どうしても鼓膜切開が必要なほど腫れが強い時なども、きちんとご理解いただけると思います。

 

 ちなみに当院の鼓膜切開の基準は「2歳未満で39℃近い熱がある」場合を主としています。2歳以上では、中耳炎だけで2日以上高熱が続く事は稀で、切開しても必ずしも治りきらない事も踏まえて対処しています。

 

 抗生剤の使用も場合により有効な治療法となりますが、乱用は耐性菌を招くこともあり「必要にして十分」を心がけています。

 

 このように、小児の中耳炎は、「地道な鼓膜の観察」をして本当に必要な治療を見極め、無駄な負担を掛けない事が大切だと考えています。

 従来からダニアレルギーの根本的治療には、ダニエキスの注射による体質改善の治療が行われていました。しかし、「注射なので痛い」「頻繁な通院が必要」「ショック症状を起こす可能性がある」という理由から、あまり普及しませんでした。ところが、1990年代にアメリカで、副作用も通院回数も軽減された「飲み薬」が開発、後に舌下で溶かし服用する方法に改良され、現在でも最も有効な根本的治療とされています。日本では、ようやく2012年に治験が始まり、有効性が確認され、2015年12月からこの治療を受けることができるようになりました。

 当院はこの2012年の治験に全国45施設の一つとして参加、患者さんのご協力もありまして、この新薬の承認に一役買わせていただきました。この経緯で、早速この治療を開始しております。まだ始まったばかりの治療ですので、一部の耳鼻咽喉科でしか受けることができません。

 この治療の概要は以下の通りです。

 

・毎日1錠だけだが、3年間くらい飲み続ける必要がある

 

・8割の人に有効だが、完全治癒に至る人は多くはない(効かない人は1年をめどに止めていただく)

 

・ショック症状とまでは至らずとも副作用の可能性が幾らかある

 

・通院は月1回でよく、薬代は3割負担で1800円程

 

・12歳から65歳までが対象

 

・重症の喘息の人は不可

 

・他のアレルギーの薬は飲んで良い

 

詳しくはシオノギ製薬のサイトを参照してください。あと20年とか30年後には新しい治療法が確立されるかもしれませんが、今のところ舌下免疫療法が最善の治療法です。

 

(追記)2016年11月現在、5歳から12歳までの小児対象の治験を当院でも施行しているところです。全国的にも結果は順調なようで、数年以内に5歳児からの舌下免疫療法が始まる可能性が出てきました。

 耳管通気とは、滲出性中耳炎の患者さんに鼻から金属の管を入れて、耳に空気を5秒から10秒ほど入れる治療のことです。一見痛そうな手段ですが、鼻の中がかなり曲がった人でなければ、実はほとんど苦痛なく施行できるものです。当院では鼓膜切開する以前の「当然の治療」と考えていますが、今は耳管通気をしないで早々に切開やチューブを挿入する病院が「多数」となっています。これは鼓膜切開も麻酔が効くので、以前より患者さんが怖がらなくなったことと、鼻から管を入れられることの方を原始的治療と感じて、怖がるようなことになったからです。さて、私も今でこそ、だいたいの人に苦痛なく通気できますが、未熟な研修医の頃は、患者さんを泣かせながら通気が成功するまで付き合ってもらったものです。何百回と「練習」させていただいて身につく手技で、「患者さんを大切にする現代」では、そんなことはまるで許されないわけです。若い医師になる程経験が少なく、20年後には、通気が出来る医者は絶滅しているかもしれません。(勿論、新しい治療も開発されるのでしょうが)

 滲出性中耳炎の他に耳管通気が有効なのは、耳管狭窄症です。飛行機で気圧がずれたときなどは一回の通気で治るケースが多いのです。しかし、そのような誘因もないのに耳閉感(耳が詰まった感じ)を繰り返す人が多く、その場合切開やチューブ挿入をしても再発しやすいため、まず地道な通気治療を当院では勧める場合が多いです。

 もう一つ大切なのは「検査というものは必ずしもあてになるものではない」ということです。聴力検査も耳管機能検査も共に正常であっても、耳管通気をすると、一時的にもかなり耳閉感のとれる人がおられます。私の研修医の時の師匠に「検査が正常でも耳閉感で初診した人には必ず通気をするように」との教えをいただいたものです。当時は師匠のお言葉に幾分の疑念を持ったものですが、今は全く逆で、古風な中にも真実が隠された格言だと思います。私も現代ですから耳閉感のある人全員に通気をしているわけではありませんが、さほど痛くないことを説明してから、なるべく一度だけでも行うようにしています。「たかが通気、されど通気」。内科で聴診器を当てるような「古くても基本の手技」と位置付けています。(聴診器よりは痛いですけどね)

 何を隠そう、私(院長)自信が重症の睡眠時無呼吸症候群で、写真のような人工呼吸器を毎日一晩中着けて眠っております(笑)。今やこれ無しの快眠は考えられず、この革命的治療にあずかれる現代に生まれて、本当に幸運だと思っております。耳鼻咽喉科のクリニックで、この人工呼吸器の管理を手掛けている所は少ないのですが、当院で扱っているのには実はそういった事情もあるのです。

 

 さて、この治療を受ける前の私もそうですが、睡眠時無呼吸の患者さんは呼吸停止の自覚がほとんどありません。自分のいびきは言われるほどではないのに・・・

と周囲の非難を封印し、健康を害する可能性が高いと言われても大げさな話だと思うものです。かえって眠りづらそうな奇妙なマスクを着けることにも抵抗を感じるのもよくわかります。

 しかし、実際多くの場合本人の想定以上に無呼吸の害は深刻です。ですから、医者としては勿論、この治療の劇的効果の一体験者として、是非とも検査や治療を受けていただくことを勧めたいのです。

 近年の人工呼吸器の鼻マスクの装着感は劇的に向上し、寝返りも余裕でできます。送気の音も小さくなりました。初めて装着して一発で成功される人までおられ、初期の頃に苦労した者には隔世の感があります。世間的にも認知されてきた疾患でもあり、この治療は益々普及していくことでしょう。でも、ダイエットなどの普段の節制が重要なのは、言うまでもありませんね。

TEL:011-763-3387
FAX:011-763-3396

 

診療時間

9:00~17:00
(お昼休み12:00~13:30)

休診日
水曜日・日曜日・祝日
※土曜日は午後の診療
 13:30~16:00まで

札幌市北区新琴似 新琴似8条6丁目駅から徒歩1分にある、耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科 佐野耳鼻咽喉科の公式サイトです。

佐野耳鼻咽喉科では、みみ はな のど アレルギー 花粉症 めまい いびき インフルエンザ予防接種の診療を行います。

札幌市・石狩市の皆さま、お気軽にご相談下さい。

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